沖さわらこと「カマスサワラ」を兜焼きetc.にして食べてみた

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先日久々に吉池をうろついていると、切り身コーナーでオッと思うものを見つけた。


これ網代で揚がったんか…… ホントあの辺の海は魔境やな。。
値段を見ると切り身で300円、未知の魚を買うにはやや高めの値段設定にも思えるが、「サワラ」という名前に綺麗な身質、とくに腹身周辺の脂の入り方などからこのくらいの値付けで行けると踏んだのだろう。


ワイも買ってみよう。
ワイ「すみません、この切り身とカマのところと、あと頭ってこれ売り物ですか、飾りですか?」
店員さん「えっ!? あっ、あーっと、(板場に向かって)すみません沖さわらの頭ってこれいくらですか?」
板場「(爆笑)200円でいいんじゃない?」
ワイ「じゃあください」

すまんな……ワイは売り場に置いてるものはなんだって買ってしまいたくなるんやで……

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カマスサワラを食べてみた

(♪:ジョーズのテーマ)
デーデン
デーデン

デーデンデーデン
デッデッデッデッデッデッデッデッ
デッデッデッデッデッデッデッデッ

ザバー!!
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キャーッ!!!!!!

いやホントいい顔しとりますわね。

予想以上に開く

予想以上に開く

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吻の先から鰓蓋後縁まで優に30㎝を越えるサイズ。

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ゲンコツが容易に入る口腔。

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のこぎりのような歯に挟まれると結構痛い。
生きてるのに咬まれたら切断騒ぎだなこりゃ……

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口を開けると吻の上側が少し折れ曲がり、皮膚の質感と相まってなんだかイルカっぽい。


沖さわらは正式和名はカマスサワラといい、サワラにやや近縁であるものの「カマスサワラ属」という独立した属に含まれる。
サワラよりもはるかに大きくなり、最大で2mを超えるという。
背鰭がカジキのようにギザギザしてカッコいいのだが、今回は胴から下は完全に切り身になってしまっていたので見るべくもなかった。

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身の方はやや赤みがあるもののサワラに近い白身(厳密にはサバ科なので赤身なんだけど)で、メカジキやビンナガマグロに似ている。
腹身の部分の脂の入り方はクロマグロのそれのように美しい。


とりあえず、身を照り焼きにしてみよう。

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いただきマース
……(`・~・´)
うん、思ったよりも淡泊だけど、たれとよく絡んで美味しい。
サバ科独特の軽い酸味を帯びた身はとてもさっぱりとしていて、良くも悪くもとても素直なので、塩焼きよりはしっかりと味を染ませてあげる方が良さそうだ。
本家サワラ同様、柚庵焼きとか西京焼きは良く合うだろう。

腹身やカマの周りはゼラチン質がとても多く、食べていると口の周りがべたつくほど。
この部分は塩焼きでも美味しいかな?
可能ならば刺身で食べたいものだけど、かなり沖合で水揚げされるもののようだし、市場で売られるものだと鮮度的に生食は厳しそうやね。

味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆



頭はできるだけそのまま行きたいなー。。

カマスサワラへっどぷりーず

カマスサワラへっどぷりーず


……

ドーン!!!
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シャー!!

シャー!!


キャーッ!!!!!

オーブンにギリギリ入るサイズだったのでヘッド丸焼きにしてみた。
全国津々浦々のカマスサワラ愛好家から数多のヘイトをぶつけられる展開間違いなし!!

ってか偶然なんだろうけど涙流してるみたいでキツイ。
すまぬ…… すまぬ……


まずは頭頂部の肉からいただきマース。
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……(≧~≦)
脂乗っててウマーイ

サバ科の魚に共通しているのが、頭周りの皮下脂肪の多さ。
今回のカマスサワラも、器に溶け出した脂がたまるほど脂肪質で、皮などはパリパリの揚げ焼き状になっていてとても美味しい。
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ほほ肉は面積の割に量が少ないが、その代わりに口の裏側の肉がゼラチン・脂肪をたっぷり含んでいて大変ジューシーで絶品。
そのほか大きな舌や、歯の周囲の肉など、このサイズの頭丸焼きだからこそ楽しめる部分が多くてとても良かった。
これで200円は安いな!!

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆



吉池さんこれからも面白い魚いろいろ扱って、どうぞ。

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魚介その1(魚系) 吉池
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野食ハンマープライス

コメント

  1. rennzann77 より:

    世界最速の魚はコイツだ、という説があるらしいです。
    英名ワフー、可愛い名前してものすごいアグレッシブなやつです。

    • wacky より:

      ワフーwww
      まあでもコイツ速いですよ間違いなく。頭部見るだけでなんか伝わってきますもん、気迫とか

  2. たいめん より:

    >生きてるのに咬まれたら切断騒ぎだなこりゃ……

    こいつに130lbリーダーを切られ、高価な上品薄で、殆ど入手不可能なカーペンターBC-γ(ルアー)持って行かれた事があります。ぎぎぎぎ

    • wacky より:

      130lbってそれもうスパゲッティじゃないですか……恐ろしや
      まあ完全にノコギリですもんね。さもありなん

  3. そうともいう より:

    彼岸島に出てきましたね。

    • wacky より:

      あれ、そうでしたっけ……? 見覚えがあった様な、無かったような。まああのマンガ、全体的にそれどころじゃないですもんねw

  4. G.W より:

    ざざむし…ぷりーず…ウッ…頭が…ッ!

    いつも楽しく拝見してます。
    野食は亀と猪、鹿、他四足記事を中心に見てますが、ここに出逢って初めてマイナー魚に興味が湧いてきました。食味についてのレポも詳細だし、右脳と食欲中枢に訴えて来ますね。
    また楽しい記事、お待ちしてます。

  5. さかどくん より:

    お久しぶりです(^^)ちょっとばかし医者にいってまして…(^^;)
    こちらでいう「てっぱうさわら」ですね。
    こちらでは刺身以外では見ないですねぇ。
    本家「さわら」よりもあっさりして歯ごたえあったように思います。
    ところで、先日、「プロフェッショナル」で魚屋さんの話をしていましたねぇ…。
    「魚屋」と看板を揚げる魚屋ではごく普通でしたねぇ。ごく普通の魚屋がいなくなったのかなぁ。。

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