ギンメダイはキンメダイとはベクトルの違う美味しさ

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「野食のススメ」第10回の記事が公開されました!(2017.4.1)
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先日「清水港 河岸の市」にて見つけたギンメダイ

購入した翌日、また河岸の市を覗きに行ったところ、別の店舗でも確認することができた。

結構入荷するんですか? と聞いてみたが「いや、珍しいんじゃないかねぇ」との返事だった。
だとしたら一度に2匹も手に入るのはかなり運がよかったのかもしれない。

安すぎンゴ

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ギンメダイはキンメダイの親戚じゃない


ギンメダイはギンメダイ目に含まれ、キンメダイとは目も違うので近縁とは言えない(ギンメダイ目とキンメダイ目は近いグループらしい)。

名前の由来


見た目も全然似ていない。


色は言わずもがなだし、


顔も、大きいながらもシャープな印象のある金目鯛と比べると、なんだか人を食ったような抜けた顔をしている。
小さな下あごと1対のあごひげのせいだろうか。

大きさも、代表種のギンメダイは最大で30㎝ほど。
キンメダイの半分くらいだ。

尾鰭の斑紋が特徴


今回の個体は、見た目と大きさからギンメダイかなあと思うのだが、

2匹とも、腹部に発光器のような黒ずみがあったのでちょっと気になっている。
発光器を持っている種類なんているんだろうか?


さて、先日の記事でもちょっと書いたが、ギンメダイの食味評価はそれほど高くない。
20㎝を超えれば及第点というサイズや水っぽいとされる肉、さらに皮に臭みがある個体もあるとのことで、本当なら低評価もしょうがない。

ただ、深海魚は水揚げ後に水っぽくなってしまうものが多いし、銀色の魚というのはタチウオにしろシログチにしろ、すぐに生臭みが出るものばかりだ。
今回購入した個体は見た目には非常に新鮮だし、売り物じゃないと言いながらもしっかり鮮度を保ちながら売り場に並べられていた。
これなら本来の評価を下すことができるんじゃないだろうか。

ギンメダイを食べてみた

持ち帰ってきたギンメダイ。
ひとまず、大きいほうを刺身にしてみよう。

鱗は大きさの割にしっかりくっついていて、身の柔らかさもあってなかなか取りづらい。

身質は評判通りちょっと水っぽいが、中骨も柔らかいので3枚下ろしは難しくない。

半身は普通に皮を引き、もう半身は焼き霜造りに。

皮下脂肪が銀色に輝き、食欲がそそられる。


まずは刺身から……
……Σ(≧~≦)
いい! これ、いいよ!

柔らかいが水っぽくはなく、かといってシログチのようなムチッではなく「サクサクッ」としたユニークな歯ごたえがある。
皮下脂肪の甘みなのか、それとも筋肉そのものが甘いのか、口中に上品な甘さが広がって思わず声が出る。
ちょっとだけ後味に渋みのようなものがあるけど、いくらのそれみたいな感じでほとんど気にならない。
キンメダイのような、筋肉中に脂が溶け込んだようなトロける味わいではないが、これはこれで面白く楽しい。

焼き霜造りのほうは……
……(`・~・´)
こちらは脂が溶け出してより口の中が幸せな気分になるが、一方で皮目から何とも言えない川臭さ、藁臭さのようなひなびた風味が出てきた。
フナほどの匂いではないが、キスよりは強いこの香り、どこかで……

……あ、カマツカじゃないかなこれww

僕はこういう香りは「個性」だと捉えて尊重したいのだが、これが嫌だという人には「臭みがある」と斬られてしまうかもしれない。

味:★★★☆☆~★★★★☆
価格:★★★☆☆



小さいほうは、つぼ抜きにして

塩焼きに。

……(≧~≦*)
ああ、良いですねぇ……!
皮目の匂いも、塩焼きにするとより好ましい香りに昇華するね。
水っぽさはホクホク感に、渋みは味のキレになって、生より塩焼きのほうが美味しいかもしれないね。

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆



ギンメダイ、新鮮である限りは非常に美味しいし有益な魚だといっていいと思う。
まさに二束三文(あるいはそれ以下)の魚だし、見つけ次第購入しておいても後悔することはなさそうだ。

名前のこともあって、どうしてもキンメダイと比べてしまうということがあり、それが評価の際に不利になっているかもしれない。
旬のキンメダイを前にするとマダイでさえ霞んでしまうからなぁ……

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