岡山・児島湖産フナで鮒ラーメンを作ってみた

※第7回の記事が公開されました!↓↓(2016.12.1)
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世界で2番目に大きい人造湖にして、日本で最も汚い湖のひとつ児島湖
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僕の父のソウルプレイスであり、僕自身のソウルプレイスでもあるここは、夏になると腐敗した藻の臭いが立ち込める由緒正しい富栄養湖だ。


その一方で、児島湖は、コイ目の魚やウナギ、ナマズなど、河川下流域を生息域とする魚たちが数多く生息している生態系豊かな湖だ。
最高級ブランドと名高い「アオウナギ」も、締切堤防脇の湾(児島湾)で採れるウナギのことを指す。


そんな湖で採れたフナ(ギンブナ)で作られた「ふなミンチ」は、獲れたフナをそのまま(泥抜きなどはせず)ただ骨ごとミンチにしただけのもので、翔さんですら「ヤバいやつはほんとうにヤバい」と恐れる、岡山の誇るキラーコンテンツだ。

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見た目は痛みかけた鶏ミンチ、香りは……田んぼ、川魚が苦手な人(うちの両親とか)に見せたらバック宙で飛び退きそうな食材だ。


しかし前回豊栄便で送ってもらった際に、根菜とともに油で炒め、出汁で煮てからご飯にかけて食べる「鮒飯」を作ってみたのだが、予想に反して全く臭みを感じず、旨味が強くてたいへん美味であった。

冷めると固まるほどにコラーゲン

冷めると固まるほどにコラーゲン


コラーゲンがすごく、煮汁を冷やしたものは器を逆さにしても落ちることは無かったほどで、これがその強い味わいの一端を担っているということが容易にわかった。


コイ目の魚は美味なものが多いが、その中でもフナの美味さは突出していて、海水魚を含めたランキングでも相当上位に食い込めるだけの力がある。
なので、次また送ってもらえることがあれば、ぜひもっといろいろな料理を試してみたいと考えていた。

 

ふなミンチでラーメンを作ってみた

そして先日の豊栄便で、アイゴとともに届いたのがこちら。
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うん、相変わらず……いい色をしていらっしゃる……


なにか新しい料理法はないかといろいろ探してみたのだが、どうしても「鮒飯」以外のレシピが出てこない。
まあ確かに、臭みを消しつつ旨味を引き出すあの調理法は、このふなミンチ用に完成されたものと言っても過言ではないだろう。
仕方がないので、このレシピから派生させて考えていこう。

……汁を、ご飯にかけてるけど、これが例えばうどんでも結構美味しそうだなぁ。
でも、麺に掛けるとなるともっとしっかり煮込まないといけないし、そうすると臭みが気になりそう。
そしたら炒めるのに使うごま油の量をもっと増やして、臭み消しのごぼうの量も増やして、煮詰めて……
……ラーメンの方が合いそうだなこりゃ。

よし、ラーメンにしよう!


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ということで、まずは大量のごま油で、ふなミンチ2.5パック分をよく炒める。

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途中でささがきのごぼうを追加し、しっかりと混ぜながらよく炒めていく。
台所が一瞬田んぼの匂いになるが、やがてごぼうの香りに上書きされた。

ここに水を1リットル入れ、
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出汁用の昆布を2枚ほど漬ける。

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沸騰寸前に昆布を取り出し、そのまま中火でぐつぐつ煮たてていく。
水かさが減ったら都度足していき、大体3ℓ分くらいを煮詰めてかさを減らしていく。

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いいカンジに白濁したスープが取れた。


具にもフナを使っていきたい。

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そこで、ごぼうを皮付きのままさいの目切りにして

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塩コショウ、片栗粉とともに残りのフナミンチに混ぜ込み、

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良く練ってつみれに。
これをグリルで焦げ目がつくまでじっくりと焼き、臭みを飛ばす。

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焼きあがったらスープで煮て、味をなじませる。


あ、カエシも作らなきゃ!
鮒飯の出汁はみりん多めのやや甘めの味付けなので、それに倣ってみりんを多めに。
それと醤油、白だしを半量になるまで煮詰めて
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甘めのカエシを作り、温めた丼に入れる。


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麺はちょっとこだわる余裕がなかったのでセブンの生めんで。
煮干しラーメンのイメージで中細、ちぢれがあるものにしてみた。
ここのあたり、麺に一家言お持ちの皆さまの意見をいただきたいところではある。


丼にスープを入れ、麺を入れて、出汁の基となったミンチ肉とごぼうを乗せ、さらにつみれを盛りつければ
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完成!!

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うん、なんだか予想以上に見た目が良くなったぞ!



さっそく食べてみよう。

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……(`・~・´)
うん、美味しい!
そして、なんだか不思議な味……

風味の基本としてはやはり「魚介(煮干し)系」なのだけど、ゼラチンがすごいので鶏がら系のようなコクも感じられる。
魚臭さは当然あるのだが、海産魚のそれとはかなり異なり、アユやウナギのような川らしい香りがある。
これは僕にとっては心地よい香りだったのだが、連れにとってはやや厳しかったようで「ちょっと生臭いかも……」という感想だった。

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つみれは……ぎりぎりセーフww
炒めていない分フナの匂いがダイレクトで、ダメなヒトは絶対にダメ。
でも、第1回の野食会で平坂さんが持ってきてくれた多摩川産小魚のから揚げを美味い美味いと食べられた人なら、全然イケるはず。
余裕があれば、つみれは焼くのではなく一度揚げてからスープで煮たほうがよかったかもしれない。

総合的にはとても個性的でオンリーワンの、美味しいラーメンに仕上がったと思う。

味:★★★★☆
価格:★★★☆☆

これだけいろいろなラーメンが巷にあふれている時代、これくらい尖ったやつがあってもいいよね?

 
 
 

コメント

  1. nigoro- より:

    今は神奈川に住んでいるけど産まれも育ちも倉敷なんだよね、やっぱり自分のルーツは大切、フナは子供の頃食べたな

    • wacky より:

      岡山はとくに独特な食文化が豊富ですからね、折に触れてそういったものを意識されるのも楽しいのかなと思います(おせっかいですが)

  2. ウピスコ より:

    炒めるってやっぱり、臭さを上書きするのにはとても効果的なのですね(’’
    ラーメンはおいしいものを作るには多大なる仕込みが必要で、個人レベルではまず無理すぎる!!!という先入観があってほとんど作らないのですが、ひき肉を炒めて旨味を出し、アーモンドプードルと豆乳でコクを足すという作り方で、坦々麺はよく作ります。
    意外とどんな作り方しても、ホァジャオと合わせるとエスニックな感じ☆でまとまるので嬉々として作るのですが…

    フナ坦々もうまそうだなと思いました(*´∀`*)
    今度作ってみようかなあ…フナ釣りも視野に入ってきました^q^

    • wacky より:

      そうですね、とくに土臭さに対して、ごま油の力はやっぱり偉大です。
      僕もタンタンメン風に作ろうかなと思ったんですけど、まずはシンプルに作ってみました。タンタンもきっと美味しいと思います。
      でも、寒ブナって狙うと釣れなくなるんだよな……

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