ツボダイだと思ったら?謎の珍魚「チョウセンバカマ」を食べた

先週の焼津珍魚ツアーで確保したツボダイ。
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…と思っていたのだが、よく観てみるとちょっと違うような感じがする。
まず、ツボダイは吻がひょっとこのように伸びているが、今回の魚はそこまでではない。


こっちの方がだいぶんカッコいいよねぇ

こっちの方がだいぶんカッコいいよねぇ


またツボダイは体側に柄らしいガラはないのだが、この魚は背鰭や尾鰭にこげ茶色の筋が入っている。
全体のシェイプもツボダイほど寸詰まりではない。

調べてみるとどうもこの魚は、スズキ目チョウセンバカマ科のチョウセンバカマという魚のようである。
スズキ目カワビシャ科のツボダイとは近縁とは言えない間柄なのだが、魚を本当によく知る人でないと間違えてしまうのも仕方ないと思う(言い訳)

 

謎の魚チョウセンバカマ

チョウセンバカマは1科1属1種の孤独な魚で、南方の中深海に生息している。

漢字は普通に「朝鮮袴」
ということは、チョゴリになぞらえたのだろうか?
にしては地味な色合い過ぎると思うのだけど。
もっと原色ギラギラのニシキベラとかに似合いそうな名前である。

鋭くとがった背鰭に目が行くけれど、よく観るとくりくりと大きい目玉の存在感がすごい。
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マルマンのおかみさんが「メバルだら!」と言ったのもまあわからなくはない。
中深海に生息するので「沖メバル」などと同じ網に入ってくるだろうし、水揚げ時にはきっと、瞳のタペータムがまぶしく青く光って「メバルだっ!」と思わせてしまうだろう。

チョウセンバカマを食べてみた

鱗を落とし、頭と内臓を出して背鰭に沿って包丁を入れ、3枚に下ろす。

おかみさんには「加熱して食べてちょうだいね」と言われたが、せっかくの珍魚、まずは生でいってみたい。
サク取りして皮を引くと、マダイそっくりのきれいな身が姿を現した。
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やや柔らかくなってしまっているが、繊維のぷりぷり感は残っているようだ。

ただ残念なのは、ふつうこのような鰭の立派な魚は、いわゆる「エンガワ」が発達し、脂がのって美味しいのであるが、このチョウセンバカマは予想外にエンガワが小さかった。
あまり背鰭を立てない生活をしているのだろうか?

完成!
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普通の刺身醤油で食べてみよう。

…(・~・)
うん、フツーに美味い、けど鮮度的にギリギリw
脂はそこそこ乗っており、ぷりぷり感もあり、サクサク感もある。
かんたんに言うと「キミ、鯛なの?」というカンジ。
かなりの珍魚だと聞くが、刺身は期待しすぎるとがっかり系かも。

続けて焼き物。
脂があまりないことが分かったので、ただ塩焼きにするより、ポワレのように多めの脂で焼いてみることにしたところ、皮と筋肉が見る見るうちに縮んでぎゅっと締まった。
中骨をつけたまま焼いた半身は、身が縮みすぎて、骨が反って折れてしまうほどだった。
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また、想像以上の脂が皮目から出てきて非常にジューシーな見た目に。

…(・~・*)
こりゃあうまかバイね。
皮がごつくて皮下脂肪が多く、ゼラチン質に富む、まるで根魚のような魚だ。
つまり、鯛系とカサゴ系のあいのこのような魚ということか…そう考えるとなかなか良い個性の魚かもしれない。

まとまって取れればもっと価値が出ると思うんだけどね。。

でもこういった、市場を巡る者しか出会えないレア魚がいるから日々の仕事を頑張れるんだよね。
次はもっと抜群の鮮度で現れてくれよ!

 
 
 

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