ムラサキヤマドリタケが採れたので、聖典の言い付けに従い「羊のシャシリク」を作った

「野食のススメ」第11回の記事が公開されました!!
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キノコ好きならみんな持ってるバイブルといえばヤマケイの「日本のきのこ」。

圧倒的情報量、美麗な写真、そして謎のポエティックな解説。
過去記事でも語らせてもらっているが、ヤマケイ図鑑の最大の魅力はその解説にあるというのは、我々キノコ“図鑑マニア”にとってはよく知られた話である。

そんなマニア同士がトークをするときに、必ず話題に上るのがムラサキヤマドリタケというキノコの解説だ。
このキノコはポルチーニとして知られるヤマドリタケの近縁種で、ときに代用品として用いられることもある非常に美味なキノコである。
見た目のインパクトや判別の容易さ、ときに人家の裏庭にも発生するという意外性でマニアの心を熱くしてくれる。
「憧れのキノコ、ぜひ一度見てみたい!」という人も少なくない。


なぜこのキノコの解説が注目されるのか、その食味評価部分を引用させていただく。

‐ 姿形や色合いが美しいきのこ。風味,口あたりは希少価値も手伝い,日本ではヤマドリタケモドキよりも格段上。傘は丸のままたれをつけグリル風に,柄は長さを切りそろえ羊の肉とシャシリックにすれば,極めて贅沢な味わい。‐(山と渓谷社「日本のきのこ」より引用)


誤解しないでいただきたいのは、キノコ図鑑でここまで詳細におすすめ料理を書いているのはこの本だけであるということ。
食毒情報が最優先のフランスのキノコ図鑑でも、ここまで詳細なおすすめの料理名まで挙げて解説しているものはそうない。

しかもそれがバターソテーや煮込みうどん、ピザとかならまだしも、シャシリックってなんですかね……?
他人より多少はグルメな生活を送ってきているが、この文字列には当図鑑を除き出会ったことはない。

もしムラサキヤマドリタケが手に入ったら、ぜひこのシャシリックとやらを作ってみたいと思っていたのだが、それから数年たって、今回ついにその機会を得た。

 

ムラヤマさんと羊の肉でシャシリックを作ろう


ムラサキヤマドリタケ、今回もまた「なぜこの場所に……?」というところに生えていた。
ヤマドリタケの仲間はどんぐりの木の下に出ることが多いが、なんとなくコナラやクヌギの雑木林の林床を想像してしまう。
しかし今回のものはこれらの樹下にはなく、カシ類の樹下だった。


出てから少し経ったものが多く万全の状態のものはあまりなかったが、その彫刻のような力強さ、塑像の様な艶めかしさは十二分に堪能することができた。


ただただ美しい。


シャシリックとは調べてみると、旧ソ連諸国でよく作られている肉の串焼きで、酢の効いたタレに漬け込んだ肉をもちいたバーベキューのようなものらしい。
当地では針葉樹が多くヤマドリタケの仲間もたくさん獲れると思うので、その柄をこの料理に用いることがあるのかもしれない。



持ち帰ってきたムラヤマさんは、柄だけを切り、虫食いの激しい部分を切除して短く切り揃える。

ジップロックにワインビネガー、オリーブオイル、コショウ、砂糖を入れてよく混ぜ、

その中にムラヤマさんの柄、ラム肉、スライスしたタマネギを入れて良く揉みこむ。


一晩漬け込んで水気を切り、

串刺しにしてグリルでじっくり焼く。


こんなもんかしら。


ムラヤマさんがナスのしぎ焼きみたいになってる。


いただきマース

……(`・~・´)
……うーん、食の暴力ってカンジww
まずラム肉ですが、なんかこいつちょっとマトンみたいな匂いがするな。
ワイ獣臭いの苦手なんだけど、これはギリギリセーフくらい。

で、つけダレの酢が強いので、焼くとやっぱり酸味の効いた香りがする。
これがラム肉の匂いを抑え込む……わけではなくて両者猛烈に殴り合うってカンジで口の中が大変なことに。

で肝心のムラヤマさんなんだけど、他のポルチーニと比べても柄の歯切れはかなり良いので、強烈な個性に挟まれても全く自分を失っていない。
それどころかうま味が強烈過ぎて、まるで舌に貼りつく様な感じがするので、ラムの匂いと酢の風味にも負けず、全く収拾がつかなくなった。

うまいよ、うまいんだけどさ、もーちょっとハーモニーを目指していただいてもよいんではないでしょうかね……?

味:★★★☆☆
価格:★★★☆☆



この料理は「ムラサキヤマドリタケが採れすぎて困ってる」みたいな人がやる、暇を持て余した神々の遊びみたいなものだと思います。

 
 
 

コメント

  1. りょ より:

    シャシリック…シャシリック…
    (゜д゜)ハ!だから途中から
    斜体でイタリックに…

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